
ドローン操縦士は、航空撮影や災害調査、建設現場の監視など、様々な分野で活躍している人材です。しかし、最近ではドローン操縦士の需要が急速に増加しており、その需要に対して資格保有者が少ないため、人手不足が深刻な課題となっています。
この需要の増加は、ドローン自体の普及に伴うものが大きく、航空写真や映像、センシングデータなどを収集・解析する需要が急増しています。また、農業や林業、漁業などの分野でもドローンが活用されるようになり、ドローン操縦士の需要が拡大しています。
一方で、ドローン操縦士には高度な技術や知識が求められます。また、資格取得には一定の費用や時間が必要であり、資格取得者の数が少ないことも人手不足の原因となっています。
このような状況下で、ドローン操縦士の需要と人手不足の解消に向けて、業界団体や政府、民間企業が資格取得の促進や人材育成に注力しています。
ゲームでコントローラーをよく使っている人は、ドローン操縦がうまいと言われています。趣味から初めて副業やその先のキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか?
ドローン操縦士の役割や仕事内容について
ドローン操縦士は、ドローンを操作して、空中からの撮影や観測、データ収集などを行います。具体的な役割や仕事内容を挙げていきましょう。
ドローン操縦士の役割や仕事
- 空中撮影・映像制作
- 観測・監視
- データ収集・解析
- 管理・整備
- その他の業務
このようにドローンの活躍する領域は大きく、さらに需要も増加しています。

ドローン操縦に必要な資格
2022年12月5日から、日本国内においてドローン操縦士の国家試験制度が始まりました。この制度の名称は、無人航空機操縦者技能証明制度といいます。ドローンの操縦には、場所により規制の有無があります。規制のない(カテゴリーⅠ)と、特定の飛行に規制がある立入管理区画上空飛行(カテゴリーⅡ)、そして第三者上空飛行(カテゴリーⅢ)に分かれます。これらの規制は、登録の必要のない100g以下のドローンも対象となります。
規制なし | 規制あり | ||
---|---|---|---|
飛行形態 | 特定飛行に該当せず [カテゴリⅠ] 例: 人口集中地区以外で日中・目視内飛行 等 | 特定飛行に該当 | |
立入管理区画上空以外 (第三者上空以外) [カテゴリⅡ] | 第三者上空飛行 [カテゴリⅢ] | ||
飛行に必要な 手続き等 | 手続き等不要で飛行可能 | ○ 機体認証(第二種)・技能証明(二等)の取得により原則飛行可能 (注) 空港周辺、高度150m以上、イベント上空、危険物輸送、物件投下又は一定の重量以上の機体を飛行させる場合は「飛行毎の国の許可・承認」も追加で必要 又は ○ 飛行毎の国の許可・承認の取得により飛行可能 | ○ 機体認証(第一種)・技能証明(一等)の取得 かつ ○ 飛行毎の国の許可・承認の取得 の全ての手続きがそろって飛行可能 |
ドローン操縦士として副業することを考えると、適用範囲の広さや収入を考えると技能証明を取得することが優位となることは間違いありませんが、カテゴリⅡ、Ⅲは人命に関わるなどのリスクも高いため、ドローン操縦技術を磨くことを考えている方以外は、まず技能証明が不要なカテゴリⅠから始めるのが良いでしょう。
無人航空機操縦士試験
無人航空機操縦士試験の概要は以下の通りです。
受験資格
- 16歳以上であること
- 航空法の規定により国土交通省から本試験の受験が停止されていないこと
受験は、「①登録講習機関の講習を受講」と「②登録講習機関の講習を受けずに実地試験を受験」の2パターンあります。自動車免許に例えると①は自動車学校で教習を受けて免許をとるパターン、②は運転免許センターで実地試験をうけると考えると想像しやすいでしょう。

費用は、自動車学校に相当する登録講習機関での講習受講が約20万円(各講習機関により異なる)程度、指定試験機関による試験手数料は以下の通りとなります。※2023.3現在 最新の手数料は無人航空機操縦士試験のページを参照ください
学科試験
種別 | 手数料 |
---|---|
一等学科試験(カテゴリⅢ) | 9,900円 |
一等学科試験(カテゴリⅡ) | 8,800円 |
実地試験
機体の種類 | 等級 | 試験の種類 | 手数料 |
---|---|---|---|
回転翼(マルチローター) | 一等(カテゴリⅢ) | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 22,200円 |
限定変更 | 20,800円 | ||
二等(カテゴリⅡ) | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 20,400円 | |
限定変更 | 19,800円 | ||
回転翼(ヘリコプター) | 一等(カテゴリⅢ) | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 22,600円 |
限定変更 | 21,200円 | ||
二等(カテゴリⅡ) | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 20,900円 | |
限定変更 | 20,300円 | ||
飛行機 | 一等(カテゴリⅢ) | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 23,800円 |
限定変更 | 22,400円 | ||
二等(カテゴリⅡ) | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 21,500円 | |
限定変更 | 20,900円 |
身体検査
受験方法 | 手数料 |
---|---|
書類での受験 | 5,200円 |
会場での受験 | 19,900円 |